日本よ、ごめん。そして死にたくなる

タトゥー、日本への謝罪ソング収録(nikkansports.com)


 なんか哀しい。別に彼女たちのファンだというわけではないのですが。
 記事の「日本への謝罪ソング」という見出しに笑ってしまいましたが(「日本」って誰だ?)、秋にリリースされる t.A.T.u のアルバムに "I'm Sorry Japan" なる曲が収録されるんだって。マジかよ。
 記事では、2年前の来日時のドタキャンについて、アジア最大の市場である日本に向けて謝罪のメッセージを送ることが得策と判断したのではないか、という「関係者」談が紹介されている。


 もっとも、歌詞の内容は不明なんだそうだ。だから、フタを開けたら "I'm Sorry" は皮肉・あてつけで、「ウチら全然反省なんかしてねーよ、バーカ」という歌だった、なんて可能性も否定できませんが、マジで「ごめんなさい」なんて歌うのだったら哀しい。あな哀しい。


 騒動後の東京ドーム公演は人もまばらの大失敗だったようだが、それをふまえての謝罪だとすると、彼女たちは何に屈して頭を下げることになるんだろうか。テレビ朝日か? ニッポンの芸NO界か? ギョーカイか?
 なんか他人事ながらムカツク。いや、勝手にむかついているのだが。


 芸NO界というかテレビ界では、和田ナニガシとか萩本ナニガシとかいうお山の大将がなぜか偉そうにしていて、まあ彼らの内部の掟や政治力学が正味どうであろうと知ったことではないのだが、テレビを通じて「新人」や「後輩」が「大御所」やら「先輩」やらにこれ見よがしに媚びへつらっている構図をわざわざ見せつけられるのは、イヤな感じねえ。先輩芸人に「ネエサン」なんて呼びかけたりなんかして、「なにがネエサンだよ」と思う。かれらの人間関係のコネコネベタベタモチツモッタレッツがじわりじわりとブラウン管から染み出してくるのねん。気色わるいよん。
 で、そんなローカルな辛気くさいギョーカイに向かって、ひと山当ててスターダムにのし上がった彼女たちは「ごめんなさい。反省しています」って頭下げるの? そうなの? たくましくも生意気な彼女たちに、「お騒がせしました」と頭下げさせるの? そんなことさせるの?


 許せん! ってファンでもないのにだんだん腹が立ってきた。書いているうちに怒り心頭に達してきた。というか、今、彼女たちのファンになりそうな自分を発見して驚いている。びっくりだ。
 髪の短い方はジュリア? レナ? そういえば、たしか彼女たち、The Smiths の How Soon Is Now をカバーしていたよ。渋い選曲だ。

There's a club, if you'd like to go
You could meet somebody who really loves you
So you go, and you stand on your own
And you leave on your own
And you go home
And you cry
And you want to die


歌詞引用元


 そして死にたくなる、だぜ。
 君はクラブに行き、ひとり失望し、うちに帰って泣き、そして死にたくなるのさ。