2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

いまさらながら、セカハナについて

私は、まあある種の音楽を偏愛しているわけだけど、基本的には節操なきポップジャンキーであって、音楽を聴いて不快になることはめったにないという体質ではある。そのごくごくまれな例外が「世界に一つだけの花」であって、これになんとも言えない気分の悪…

立ち小便の後ろ姿──失はれた昭和の原風景

早朝のことであつた。 室内での喫煙を禁じられてゐたので、私はやむなくビルヂングの外に出てゐたのである。そこは繁華街のはずれに位置する界隈で、路地を入るとバーやスナツクなどが散在してゐるのだが、もちろん早朝のこと、とつくに店じまひをしてゐる。…

私にとっての「あなた」は、あなたからすれば「私」でないのか?

ポピュラー・ミュージックにおいて求愛ソングは可能なのか、なんてことを考えているのである。 夜這い歌というものがある。ていうか、よく知らないんだけど、あるんでしょ、民俗として村の若者が夜這いをかけるときに歌う求愛ソングが。 ほんで、ポピュラー…

自動車とラモーンズ

「自動車はたしかに便利である。しかし、その便利さと引き替えに、私たちは路傍に咲く小さな草花を愛でる心を忘れてしまったのではないか」。そんなことを言う人がいますね。っていうか、そんなこと言う人には会ったことはないのだけれど、むかし国語の教科…

グリーングリーンの不条理

グリーングリーン。これもまた、学童たちが替え歌にせずにはいられない傑作歌謡だと思う*1。 あまりにベタな対比と、あいまいさが功を奏している。 《1番》 ある日パパと二人で語り合ったさ この世に生きる喜び そして悲しみのことを グリーングリーン青空…

イカロス――昨日の追記

昨日触れたイカロスの歌「勇気一つをともにして」ですが、 http://d.hatena.ne.jp/lever_building/12340101に歌詞とコードをのっけました。たぶん、コードはこんな感じだったと思うけど、原曲がどうなってるのかは、わかんない。適当です。 当ブログの1234年…

勇ましい短調・楽しい短調――軍歌・イカロス・ひなまつり

明日は朝が早いことだし、ささっと寝ようと思って風呂に入っていたのだが、鼻歌をうなりながら考えごとなどしているうちに、ぜひブログを更新しなければならないと思いいたり、こうして書いているわけである。 深夜の風呂のなかで私は、「かえるの歌」や「チ…

初期クラッシュは「未完成」にあらず

マスゲームってあるよね。たぶん、ああいうのが「美しいか」といま聞かれたら、テレビなどでキム将軍をたたえるマスゲームなぞを見させられていることもあって、「なんか不気味だよね」と答える人が多いのではないだろうか。 で、私もマスゲーム的なものを拒…

作家の顔──三島『潮騒』より

やあ、男前ですねえ。 三島由紀夫『潮騒』*1を読んだのだけれど、ひょい、ひょい、と顔を出すのですよ、作者が。 *1:ISBN:4101050074

とかいに行きました

きのう、とかいに行きました。 まず、きしゃにのりました。きしゃはガタンガタン走りました。 つぎに、のりかえて、でんしゃにのりました。でんしゃはドンドン走りました。 でんしゃときしゃのちがいは、きしゃは、いすにすわってよこを見ると、まどがありま…

『ちびくろサンボ』復刊について

『ちびくろサンボ』が復刊ということで、検索かけてブログなどちらちら見ていたら、けっこう歓びの声が聞かれたのである。まあ、おめでたいことではある。歓んでいる人に、おめでとう。 私にしても、子どもの頃に読んでいまだに記憶に残っているんだが、そう…

雪が積もっている

子どもの頃は、朝、目がさめて窓の外など見なくても、夜のうちに雪が積もった知らせを感じとることができた。なにか、冷え冷えとした空気とおもての音の反響のぐあいからであろうか。布団のなかでついに雪が積もったことを確信して、気持ちが高揚したもので…