増税はそのあとの話だろうに

 新聞社のサイトをつらつら眺めていたら、消費税の引き上げが「必要と思うか」と問う世論調査の結果が載っていた。半数近くの人は「必要」だと答えたらしい。そう答える気持ちが私には解りません。
 税金を余計に払うことは、あなたにとって何の「必要」があるのですか。税金を受け取る側(財務省?)にとって、税金が必要だという理屈はわかる。しかし、税金を払う側、持って行かれる側にとって、どうして税金を払うこと(=巻き上げられること)が「必要」だと思えるのだろうか。
 また、新聞社はなぜ納税者に向かって「増税が必要と思うか?」と訊くのだろう。なぜ「税のより適正な分配が必要と思うか?」と訊かないのだろうか。
 ブルジョワ新聞は「あなたは今以上にカネを巻き上げられることを必要としていますか?」とたずね、巻き上げられる側の半数近くが「はい。私にとって今以上にカネを巻き上げられることは必要なことです」と答えているのである。納税者に向かって問うべき質問は、「あなたはもっとカネや公共サービスを受け取ることを必要としていますか?」ではないのか。そしたら私は答えるよ。イエス、イエス、イエス! もっと寄こせ、寄こせ、寄こせ!