美しい国の腐ったみかん

 美談あつかいだよ、まるで。まいったね。


授業妨害:高校生らOB60人が清掃活動 福岡・町立中 - 毎日jp(毎日新聞)

 一部生徒による授業妨害で校長と教頭が休職・療養に追い込まれた福岡県田川郡内の町立中学校で22日、同校を卒業した高校生ら約60人が学校に集まり、清掃活動をした。「母校の力になりたい」と昨年卒業した高校1年女子(16)らがメールで声をかけて広がった輪。PTAや町職員ら80人も加わった。
 やや肌寒い午前中、卒業生たちは軍手をつけて校内のごみを拾い、雑草を抜いた。ぞうきん持参の参加者は黙々と廊下や窓ガラスをふいた。
 「学校が汚されているようで悲しかった。楽しい学校に戻ってほしい」と高2女子(17)は話す。今月赴任した後任校長は「今日を再生の第一歩にしたい」。卒業生らの担任だった男性教諭(37)は「清掃活動すると聞いた時は涙が出そうなほどうれしかった」と話していた。【林田雅浩】


 なんだろうね、これは。一種の儀式なのでしょうけど。
「授業妨害」を敢行した子らを象徴的に「清掃する」儀式としての「ごみ」拾いであり、「雑草」抜きなのであろう。美しいことだね。
 「黙々とふいた」んだってよ、ぞうきん持参の参加者は。神聖な儀式だからね、これは。「今日を再生の第一歩にしたい」だってさ。あはは。「再生」だってよ、「再生」。死、浄化、再生。まったく、完璧な儀式だね。まあ、諸君らがひっこぬいた「雑草」だっていまに再生するんだけどね。そうしたら、また君たちは「清掃活動」にくりだすんだろう。それとも、こんどは除草剤でもまくかい?
「学校が汚されているようで悲しかった」だとよ。いいねえ、こういうことぬけぬけと言ってのける神経! なんたって学校は神聖な授業がとりおこなわれる場所だからな。「授業妨害」するような汚いゴミどもは、軍手とぞうきん持参で掃除してやる、と。
「清掃活動すると聞いた時は涙が出そうなほどうれしかった」だってさ。まったくたいした教育者じゃねえか。教師のかがみだね。そりゃ涙が出るほどうれしいだろうよ。おのれの掃除しきれなかったゴミどもを、かつての忠実な教え子たちがかわって掃除してくれたんだからな。象徴的なレベルでのこととはいえ。