ロックン・ルージュ
松田聖子(まつだ・せいこ)さんの 曲。
もちろん、ゆうめいな 曲ですから わたしも なんども きいたことは あったんだけど、いままでは あんまり きに とめることは なかったのです。ところが、きのう あらためて きいてみて うちのめされちゃいました。
もう、おでかけしていても、ずっと あたまの なかで なりひびいています。「グーッウと しぶーい スポーツ・カーで まーたせたねと かーっこつける……」
作曲は ユーミンだったんだねえ。これも しらなかった。そういわれてみれば、Ａメロ(うたいだし)の、にほんごの アクセントの ぶっこわしかたなんかは、まさに ユーミンぶしという かんじも します。すがすがしいくらいに おもいきって 「ほんらいの にほんご」から はずれた へんな アクセントを ぶちかましてくれるので、ちょっと きもちわるいんだけど それが かえって きもちいい、みたいな。
で、ユーミンの 曲にも 聖子ちゃんの うたにも、とっても かんげきしたので、「じゃあ じぶんでも うたってみよう」と おもうわけです。すてきな うたは うたいたくなるものです。曲の 特徴からしても うまいことやれば アコースティック・ギターいっぽんでも いいかんじで 伴奏が つけられるんではないか、とも おもいました。
そういうわけで さっきから いっしょうけんめい やってみてるんですけど、ままならぬものだなあ。じぶんの からだというのは ほんと ままならぬものですよねえ。かなしいことに。
ざんねんながら、わたしは 聖子ちゃんみたいな かわらしい おんなのこでは ぜんぜん ないわけです。どっちかと いうと、おとこです。「おとこのこ」ですら ありません。30すぎの おっさんです。こえの トーンは、おっさんとしても けっこう ひくいほうです。おんなの ひとの うたを うまいこと うたう おとこの ひとも いるわけですけど、わたくしの こえは むしろ お経を となえるのに むいていると おもわれるんですね。つまり、うなってみると ちょいと おごそかな かんじ、「ここは じょうだんを いう ばしょでは ないぞ」という ふいんきが でそうな こえなのです。いわば、「葬式の 司会むきの おっさん」を イメージしていただけると そんなに はずれていないかと おもいます。
そんな おっさんが 「ぴゅあぴゅあり(pure pure lips)」「まっててぷり(待ってて please)」などと うたって よいものでしょうか。ほうりつに ふれるわけでは ないものの、「いけないこと」のような きが いたします。
いや しかし、じっさいのところ どうなんだろう。わたしは じぶんのことを 客観的に みれる にんげんでは ないし、じぶんの こえは たにんに きこえるようには じぶんで きけるもので ありません。あんがい あじのある 演奏に できるのかも。それとも じぶんに きこえているのに まして、ひとから みたら ひどい、ということにも なっているのかも。いずれにしても おもしろそうだから、こんど、ひまが できたら 録音して ここに アップロードしてみようかしら。
