アレックス兄貴

 思わず笑ってしまった。すばらしい。


YouTube - van halen we won't get fooled again


 The Who の "We Won't Get Fooled Again" の VAN HALEN によるカヴァー。
 イントロは、The Who の原曲ではキーボードなんだけど、エディ・ヴァン・ヘイレンはエフェクトなどを使ってうまいことギターで再現している。どうやっているのかよく分からんけど、ほんと器用な人だ。
 しかし、特筆すべきは兄貴! アレックス兄貴(ドラムの人)が画面に映るたびに笑ってしまう。なんでこんなに手数が多いのか。そんなにまでしてキミは目立ちたいのか。
 明らかに過剰なのである。アスリートじゃないんだからさ。なぜそこまで頑張る。
 この過剰な手数を可能にするために、おそらくこの人は、ドラムセットの前に坐っての過酷な練習はもちろん、ジムに通ったり走り込んだりして筋力持久力の鍛練も行なっているのではないだろうか。凡人であれば、ランニングマシーンに乗りながら、おれのこの努力はいったい何の役に立つのかとの自問を抑えきれないに違いない。ここまで頑張ってまでやる意味があるのかと。
 ウケねらいとか目立ちたいとか、そういう世俗的な動機を超えた計り知れぬ何かに、彼は突き動かされているとしか思えない。もっと手数を! まだまだ手数が足りぬッ! いったい何が彼を駆り立てているのか?
 しかし、この不合理としかいいようのない努力が確かに結実しているのを、私たちは彼らの音楽から看取することができる。アレックスがいないと、このバンドの魅力は半減してしまうに違いない。Viva Alex! 彼は私に希望を与えてくれる。


 以下は The Who のオリジナル。


YouTube - The Who - Won't get fooled again (Music-now)

YouTube - The Who - Won't Get Fooled Again - (live)


 1つめは、音だけ画像無しのアルバム収録バージョン。
 2つめは、まだキース・ムーン(ドラム)が生きていた頃の、ライブ映像。このおじさんのドラムも滅茶苦茶にすごいなあ。